メモ:33章
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33章 ホワイト・サンズ・ホテルでのコンサート
- pallid luster into burnished silver, hung over the Haunted Wood;
- リサイタル前後のアンの心情の違いのことだろうか。
pallidからburnishedへ、青ざめたアンから成功に酔うアンへ。
月が呪いヶ森の上にかかるのは不吉・悪い予感?
- sleepy birds twittering
- あまり気乗りのしない(sleepy?)悪感情を持っている人達(birds)がしゃべっている(twittering)様子?
- freakish breezes
- shoot the breezeで無駄話をする意味
[ジーニアス英和]
なので、上と同じで人をけなすおしゃべりのことか?
- faraway voices and laughter
- 気が遠くなりかかっているアンに届く、客席の声と笑い?
- in Anne's room the blind was drawn and the lamp lighted
- 窓の外の予告から目隠しされて、独自の光で物を見ている。
- The east gable was a very different place from what it had been on that night four years before
- 東の切妻の部屋を、アンはこの後、固有名詞的に"white room"(白の部屋?)と呼ぶ。これもキーワードか?
- Marilla conniving at them resignedly
- アンの部屋を変えたのは、マシューの後押しがあったはず。
店でいろんなものをほいほい買いこんで来たのだろう。
- Anne's early visions
-
AGG(J):8章
を参照。
- Tonight a spike of white lilies...
- 今日の特例の状況を述べている。white liliesはユリの香りで成功の予感?
- white-painted bookcase filled with books
- マホガニー家具(かつての夢)でなく知識を得たアン。
- cushioned wicker rocker
- (今は)人当たりが柔らかくなった(cushioned)、(元は)手におえない(wicked?)揺り動かす・動揺させる人(rocker)?アン?
- a toilet table befrilled with white muslin
- toilet tableは不明。
muzzleで口止めする、口論する意味。ギルバートとの喧嘩仲が改善されつつあることだと思うが...
- a quaint, gilt-framed mirror...
- 理屈にあわない(quaint)自分の心を、
後ろめたさで縁取られた自分を鏡に写して省みる(guilt-framed mirror)ことだろうか。
chubby pink Cupidはpink ladyのことか、あるいは恋を取り持つキューピッドのことか?
purpe grapeは高貴な・飾り立てた(purple)祭り、歓待、酔い、豊穣(grape)。酔いは暗誦であがること?
なぜ客室から持ってきたのか?"that used to hang in the spare room"とあり、
spar(悪口を言う、口論する)なので
いままでは喧嘩してきたが、今は反省していて・後悔していて、
いずれは互いに仲よくなることに関係する?
ところで、この鏡は昔かけてあった6x8インチのものより大型で、姿見に近いものではないか?
AGG(J):8章
で、アンは
I can see my reflection in that splendid big mirror hanging on the wall.
姿見できるとっても大きな鏡をこっちの壁に吊るすわ。
と言っているので、たぶんマリラに無理を言って、持ってきてしまったのだろう。
- Pull out that frill a little more--so; ...
- アンがミニー・メイを助けに行った時と逆で、今度はダイアナが主導権を握っている。
- the pretty, vivacious face so near her own
- すぐ隣にダイアナの顔があるのは、鏡に写しながら二人で覗き込んでいるから?
- Marilla stalked downstairs, thinking proudly how sweet Anne looked
- 普段はきびきび歩くマリラなので、アンのことを考えながら、ぱたんぱたんとゆっくり降りてきたのだろう。
- What are you going to recite, Anne?
- ダイアナは途中で急に話題を変えることが多い。嫌なことは考えない主義である。
- Not a bit.
- ちょっと前のダイアナの台詞"Not a bit of it"と同じ。
実際の会話でも、自分のしゃべり方が相手のしゃべり方に影響されたり、
わざと同じ言い方をしたりすることがある。
AGGでは同じ言葉をそのまま返すパターンが多い。ここでもそれを狙ったのだろう。
- There was not much of either laughter or chatter in Billy
-
AIs(J):2章
のチャーリーと同じで、機知に欠けた話題に乏しい男はアンの眼中にない。
- Charlottetown Symphony Club
- symphonyは調和のとれたもの
[リーダーズ+]
の意味。アンがこの場の雰囲気に不調和で場違いな気がしたことを意味するのだろう。
- acutely sensitive of being so scrutinized
- じろじろ見るのは、以前マリラが初めてアンを見るときにやっていたはず。
マリラはなぜ嫌われなかったのだろうか?
- against a background of palms
- palmは勝利
[ジーニアス英和]
や平和(「ロランの歌」等を参照)を意味する。
ここではアンがコンサートで成功することの意味だろう。
To bear the palmで勝利する
[リーダーズ+]
意味だが、元々はローマの風習で勝利した剣闘士にシュロ枝を授けた
[Dic. Phrase Fable]
ことから始まったようである。
これと同じ意味でシュロを使った例は、
[Alpine Path,p.70]
の日付"Palmday(勝利の日), May 3, 1902"に見られる。このエピソードは、オリジナルの
[日記(E)1,pp.280-281, May 4, 1902]
からかなり変えてあって、面白可笑しくアレンジしたもの。
日記では"Palmday"という書き方はしていないし、日付はMay 4になっている。
また
AGG(J):35章
では、"Stella Maynard carried off the palm for beauty"
で、勝利のシュロが使われている。
- Oh, it was good to be out again in the purity and silence of the night!
- ホワイト・サンズでも、特に夜は静かで、月と星以外ほとんど光がない。
アヴォンリーにつながる街道沿いには、遠くの声が聞こえるくらい静かな世界である。
建物は少なくかつ背が低く、自然に囲まれている。
- with the murmur of the sea ...
- 以前に比べて言葉に出さなくなったが、アンは相変わらず想像の世界に遊んでいる。
- such a romantic-looking man, with coal-black hair and eyes
- バイロン卿のようにメランコリックな感じの人?
- Josie Pye says he is a distinguished artist, and that her mother's
cousin in Boston is married to a man that used to go to school with him.
- 早い話が、ただの他人ということ。
- There now, Anne.
- there nowはダイアナが3回、マリラが2回使っている。
- we've all got imaginations
- アンにとって想像力は人生の財産。豊かに生きるためのリソースである。
- I don't want to be anyone but myself
-
AGG(J):14章
の
"I wouldn't change places with an angel!"
と比較。
- I'm quite content to be Anne of Green Gables, with my string of pearl beads
-
AGG(J):8章
の
"it's a million times nicer to be Anne of Green Gables than Anne of nowhere in particular"
と比較。
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osawa
更新日:
2002/12/07