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朝起きてコンチネンタル形式の朝食。 スーツケースを集める時間は7:30なので、 遅れないように気をつけた。
集合してバスでヒルシュブルクからハイデルベルクへ向かう。 添乗員さんによると、 前日はみなさん色々ホテルの設備で問題があったらしい。 添乗員さん自身も、シャワーの温度調節がうまく行かず、 どうやっても「熱湯か水か」のどちらかにしかならず、 熱湯を浴びて背中が真っ赤になったとの事。

バスはハイデルベルクからネッカー川沿いを走り、古城街道に入る。 ここの最初の方の古城のある街、ネッカーシュタイナハでフォトストップ。 (写真はミッテルブルク城)

それにしても、天気が目まぐるしく変わる。 ネッカーシュタイナハでは小雨。そのうち、大雨になった。 バスの窓を大粒の雨が叩く音が聞こえる。 「でも、まあ、ローテンブルクは街並みを観光するから、雨でも何とかなるか」と自分で自分に言い聞かせてつつも気はそぞろであったが、幸い雨は上がった。 と思ったらまた降った。するとまた上がる。 山間の川沿いという地勢なので、天気が変わりやすいようだ。 トイレ休憩した場所では、この写真(麦畑が広がっている)の様にピーカンである。

古城街道をめぐりながらバスはロマンティック街道へ入り、ローテンブルクへ。 ここは以前に私が個人で来た時は、2泊して存分に見た街だ。 ドイツ旅行のハイライトの1つである。 私は、いくらツアーでも、2時間ぐらいは観光するだろうと思った。 しかし・・・

ローテンブルクは30分

バスはローテンブルク内の駐車場に止まった。 ここから通りを歩く。 聖ヤコブ教会に来た。 添乗員さんは「私は入らないっていう人はいますか?」と聞いた。 これはツアーには含まれていないのだ。 そういえば、確かここは以前も見たな。 どうしようかとも思ったが、入場料を添乗員さんがとりまとめて団体割引で入る関係などもあって、 まあいいかと思って入る。 内部は聖書中の話しを元にした絵や、有名なステンドグラスがある。 とはいえ、2度・3度と来る程に美しいとは思わなかった。 添乗員さんによると、 2階に行くと、イエス・キリストの血とされている物もあるという話し。 そういう真偽の疑わしい物を崇拝するというのは良く理解できない。

ローテンブルクでパントマイムをする男性。 チップをあげたらポーズを取ってくれた。

雨あがりのローテンブルクは日射しもまぶしく、 ツアー客らは歩いてマルクトプラッツ (Market Place ... 市場)に移動。 マイスター・トルンク(マイスターは市長、トルンクは大酒飲みの意味)の仕掛け時計を見て、自由行動になったが、なんと30分との事。私はショックを受けた。 「これで両親が土産物屋に入って品定めを始めたら、もう何も見れないじゃないか」と危惧した。 私は添乗員さんに「ツーリストインフォメーションはどこですか」と聞いた。

ツアーと言えども、自由行動の時間はある。 よって、事前にローテンブルクの地図を事前に手に入れる時間があれば、と思った
ローテンブルクの犬

以前はマイスター・トルンクのある建物だったとの事。その情報は正確だった。 しかし、ツーリストインフォメーションは昼休みで閉まっていた。 そこで11年前の記憶を頼りに街を歩き出す事にした。 メインストリートを進み、途中で右手に折れて曲がる。 たしか、城壁の所から山間や川の景色が一望できる場所があった筈だが・・・ しかし30分ではうしようもない。無念の「時間切れ」で引き返す。 ああ、フラストレーションが溜るなぁ。

「信じられない」と私は思った。「ローテンブルクに来て、ローテンブルクを見ないなんて」。これがツアーという物だろうか。 後は絵葉書を買うだけの時間しかない。

マルクトプラッツで集合した。しかし2人ほど、土産物屋から戻って来ない。 これからツアー客らはレストランに行くのだが、人数が揃わないので、 添乗員さんが、英語が出来て頼りになりそうな人(後に判った事だが、このご主人さんは海外経験が豊富ばビジネスマンだった)にレストランへの道順を教え、 ツアー客らで先に行ってもらう事にした。 ツアー客らは記憶を確かめながら歩いていくと、 ツアーバスの運転手が待っていてくれた。 彼が正しいレストランに連れていってくれた。

レストランにて

「ジャーに入っている水は水道水です」と添乗員さんが注意する。 (もっとも私は平気で飲んだが) レストランには別のツアーの客が来た。 みな日本人である。 そういえばここのメニューも日本語でも書かれている。 日本人が来るレストランは大体決まっているようだ。 日本語で注文でき、ツアー客を一度に受け入れられる所に限られるからだ。 一方、私が個人旅行する場合は日本人にはほとんど全く合わない。 ドイツ語しか通じないような店に行くからだと思う。

昼食後、ローテンブルクの城壁に上がって市街を一望する。 11年前に来た時には、城壁は行ける所は全部行って一周した物だが、 ツアーではほんの少しの部分を歩いただけであった。 でも、みんな喜んで写真を撮っていた。

街並を見ながら歩いて観光する。途中、ソーセージを売っていたが、 口蹄疫が大問題になっている折、 豚肉製品など土産にはできない。検疫で引っかかるだろう。 ローテンブルクの街を抜けてバスに乗り、ロマンティック街道を南下する。

ディンケルスビュール。フォトストップした。

車窓からネルトリンゲンなど、街道沿いの街を見物した。

ミュンヘンへ

バスはミュンヘンに付き、ホフブロイの前で一旦集まる。 夕食の予約時間まで時間がある。 ここの斜め向かいに高島屋がある。 ここでトイレ休憩の後、 マリエンプラッツまで歩いて観光しようとの添乗員さんの計画であったが、 みなさん高島屋で買物に夢中になってしまい、 なかなか歩き出そうとしない。 中には「買物をしているので、マリエンプラッツは行きません」という人もいた。

マリエンプラッツ(マリアの場所、の意味。教会前広場)には新市長舎があり、 ここには大きな仕掛け時計がある。 これは16世紀に作られたローテンブルクの仕掛け時計とは異なり、 100年ほど前に作られたので比較的新しく、 凝った動きをするらしい。 ただし、動くのは午前11時(夏は12時と17時も)のみであり、 「仕掛け時計を見るぞ!」と旅行計画を立てない限り、 見るのは難しい。

ミュンヘンのホフブロイ。 ヒトラーがここでナチスの前身のドイツ労働者党の最初の党大会を開いた事でも有名な大きなビヤホールで夕食。 ソーセージとザウアークラウトが出た。ビールは2杯目からは有料である。 ザウアークラウト(酸漬けキャベツ。ザウアーは英語のサワーで酸っぱいという意味だが、醗酵させてある)は、 添乗員さんによると「日本人で口に合う人はまずいない」との事であった。 確かにまずい。 ドイツの食文化に自分を適応させようとして頑張ったが、不味過ぎて挫折した。 やはりキャベツは新鮮な物を千切りにしてソースをかけて食べる方が美味しいという事をドイツの人にも教えてあげたい。

ツアーで手紙を出すのは大変

葉書を出そうとしたが、ホテルの受付では扱っていない。 名鉄観光の案内書では、 ヨーロッパではホテルにはコンシェルジェという係が居て、 この人に頼めば雑事を引き受けてくれ、 手紙なども出してくれるとあった。 「へえ、安宿しか泊まった事が無いけど、ホテルと名が付くとさすがだねぇ」と真に受けた私だったが、 どうも名鉄観光の案内書が書いているのは、 今回の旅行では泊まらない様な高級ホテルだったら当てはまるかも知れない内容の様だ。
コンシェルジェというのはフランス語だから、 (ドイツ語に「ジェ」なんて発音は存在しない) ドイツにコンシェルジェが居るというのは矛盾する。 よって案内書は非常に一面的な書き方をしていると見破ってしかるべきだったという気もする (^^;
結局、こんな夜9時過ぎに葉書が出せそうな所という事で、 中央駅の前にある郵便局への行き方を教わった。 もっとも中央駅には行けたが、郵便局は見つからなかった。 結局、駅のポストの近くにある切手の自動販売機で2マルクのシールを買って、 葉書に貼って出した。
私がドイツでの手紙の出し方や切手の自動販売機の使い方を心得ておらず、 ポストの近くのキオスクのオヤジさんには3度も聞いてしまったが、 辛抱強く教えてもらった事に関し、この場を借りて感謝を述べたい。 ダンケ・シェーン!
ようやくホテルに戻った。結局、1時間程かかったが、これが現実である。 まあ、こんな物だろう。 個人で旅行をする場合は時間に余裕があるので、 外国人旅行者が多い代表的観光名所の近くの郵便局に寄れば、 大抵は英語でどうにか切手が買える。 少し余分に買っておけば、何時でもそこいらにあるポストに投函すれば良いので、 手紙を出すのに不自由は無い。 でもツアーで手紙を出すのは大変だ。切手を買う間も無い。
正確には、切手は郵便局以外でも買えるのだが、 「この国ではどの店なら切手も扱っているか」というのは、 短期旅行者には判り難いので、 短い自由行動時間で買うのはなかなか難しかった
風呂に入って洗濯して寝る。

Last modified Date: 2001-07-26 21:48:36+09


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