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Last modified: Sat Feb 15 01:28:49 JST 2014

2013-2014年の大回り

12/31〜1/1で、東京近郊で乗れる最長距離で、大崎を経由したので「130円で1039.4kmを乗車」を達成しました。今回の大回りの特徴として

です。

注意: JRの近郊区間を利用した大回り乗車でも最長大回りは少し特殊で、冬に低山をテント泊するのに近く、とりわけ今回のように逆ルートの場合はある程度の危険が伴うスポーツとお考え下さい。私の経験は経験として記しはしますが、安易な挑戦は危険です。もしここに書かれている何かを参考にする場合は自己責任でお願いします。低体温症対策の箇所をご覧ください。

逆ルート (私が勝手にこう呼んでいるのですが) は、私1人という事はないとは思いますが、大回り中に周囲を見た限りでは、やっていそうだなと思う人は見かけませんでした。成田や松岸や早朝の東金線など集結する場所がある順ルート組と異なり集結場所は無いので見ても同業者 (最長大回りに挑戦している人) かどうか判らない点もありますし、私の視力の問題もあろうかと思いますが、いずれにせよ大回り中に同業者と知りあって情報交換する等は無いので、1人で挑戦すれば最後まで単独行動になります。

最長大回りをする理由

なぜ最長大回りをするのか? なぜならJR東日本に東京近郊区間があるからだ、となりましょうか。市民マラソンに参加する走者のようなものです。

私は鉄道ファンなのかと問われれば、それ未満でしょうと答えます。一般的な鉄道ファンは私よりずっと路線や車両、鉄道の規則に詳しく、時刻表を読みこなし、良い撮影機材に三脚を持っている。私などは携帯付属のカメラで手ブレ写真ばかりだし、時刻表を持たずに乗っている。とはいえ鉄道ファンなら大回りの事は知っていても実際に最長大回りをやる人は多くはないと思うので、最長を制覇すれば人によっては私のことを「乗り鉄」に近づいていると思うかもしれない。

東京近郊区間の最長大回りの体験記としては、これは長たらしく書いている部類だろうとは思いますが。

準備

「今回はいつになく不安な旅だった」と書きたい所だが、実際は毎回毎回不安そのものの旅をしているようだ。昨年は準備とりわけ計画立案に約、1ヶ月かけたのだが、今回は色々あって間際になってしまった。だいたい29日の夜に時刻を調べ、30日になってもロクにチェックが進まず、準備にバタついて睡眠時間が3時間になってしまうなど、行く前から「もうダメだ」感もあった。今年は年末年始に別の予定が入る可能性があって、行けるかどうかはっきりしなかったので、早めに計画を立てる気分にならなかった面も大きい。

でも今までの海外旅行と比べれば、高々1都6県を電車に乗って移動するだけの大回りだし、疲労と低体温症で死んだり入院したり障害が残ったりしないように注意すればいいだけだから気楽に行ってもいいかなと思ったが、やはりこれが問題になった。(後述) 結果的にはセーフというか無事生還を果たしたのだが。

装備

去年に比べ とした。時刻表、折りたたみ傘、非常食、魔法瓶、シェーバー、B5のバインダー、MP3プレーヤーを家に置いてきた。一方、AM/FMラジオは迷ったが持って行く事にした。 時刻表を置いていくが、携帯やタブレットで時間を調べる予定もないので、代わりに旅程に予定の時刻と地図の画像を貼り付けて印字したものをポケットにしまう。

出発

早朝に根性で起きて、豪華な? おせち風弁当を自作する。わざわざおせちなんか作るから12/31-1/1 は大回りをするので丸2日は食べられないので悪くなる前にこのように消費しないといけなくなるので、考え物だなと思う。計画性のなさ、というべきか。

電池の減りを抑えるため携帯の電源を切って家を出発。暗い中、アパートの階段でコケそうになったが体制を立て直す。これで足を挫いたりしたら「寝正月」になってしまったので、出だしで躓かなかったので「幸先の良い出だし」と考えよう。弁当なんかをつくっていたせいで、計画の電車に遅れそうになって最寄り駅まで走るあたりも去年と同様である。

それにしても、130円の大回りをするために、別途JRに540円出して馬橋まで行くというのは、大回りの本質を見失っている気もする。

さて、品川では夜通し飲んでこれから帰宅と思われるグループが気勢を揚げている。酒の臭いがここまで漂ってきそう。若いなぁ。私にもああいった若い頃があったんだなとしみじみ思う。徹夜で飲んだ事は…無かったと思うが。もっとも若さであればスノボ持参の兄ちゃん達の方が上だな。さて、外は真っ暗なので乗っていても面白くない。だいたい既にJRに乗っているのに、これは大回りとは別というのがチグハクな気もするが…まあ、いいや。

愚かな事に用意しておいた手袋を忘れた。手袋無しではキツいな…どうするか。馬橋に着いた。いったん改札外に。あまり時間に余裕は無いが、もし駅前に終日営業の100円ショップでもあればと思ったが、セブンイレブンか。高いかも。でも手袋無しはキツいので、自分の間抜けさ加減への戒めも込めて買うことに。見たら軍手なら89円。安いね。これで間に合う。ありがたい。

大回り挑戦開始

130円で切符を買って、買ったばかりの手袋をして、1年ぶりに「さぁ、行くぞ!」と気合を入れて改札を通る。

列車が来たので、予定より早い6:40の常磐線各駅停車に乗る。「行き先が代々木上原? 馴染みが無いな。地下鉄の駅か? この列車は直通運転をしているのか? この列車でいいんだよね」といきなり…大丈夫なのか、こんな調子で。(鉄道ファンには程遠い所以である) 計画を念入りに立てておけば、行く先も全部調べるのだが、なにせ立てたばかりの大雑把な計画なので、現地で行く先など色々確認が必要になる。

松戸で4:49の常磐快速・上野行きに乗り換える。

日暮里で山手線の内回りに乗り換える。

新宿で「あれぇ、中央線快速に乗るホームが見つからない…」とモタモタして、中央線の、各駅停車だけど、快速の乗り場が判らないしこれでもいいのかなと思ってしまい、乗る。その考えは浅かった。これだと神田に行かずに秋葉原を通ってしまうので、早くも「最長大回り挫折」という結果になる。大雑把な計画で臨機応変さも必要とはいえ、これでは乗換えミス寸前。快速に乗り換えないと。

四谷でもいいのだが、乗り換えは階段を上がらなくて済む御茶ノ水にした。各駅停車は快速より遅いのと併せて時間をロス。これで、予定より早めに開始したためにあった余裕時間が減った。

神田で京浜東北・根岸線各停に乗り換える。神田駅は工事をやっていて、ホームや階段が非常に通りにくい。

秋葉原は駅の構造が複雑で苦手ですね。乗り換えで良くまごついてしまうが、幸い中央・総武線各停のホームに向かう階段のすぐ近くで下車したのでスムーズに7:59の津田沼行きに乗り換え。この辺りの短距離の乗換えが続く経路は、いわば「難所」なので、事前に「練習」した方が良かったかな。

錦糸町で9:08発の総武線快速に。

東京駅は、なんだかとても賑やかで、旅行をしている人が多い。さすが、東京の駅である。(笑) ここの雰囲気の中に居ると、私も旅行しているみたいだ。(笑) それにしても店が多い。本屋では店員が大きな声を出して『7つの習慣』の宣伝をしていた。確かこれ書いた人はモルモン教のブリガムヤング大学の学長…どんな内容なんだろう。(追記: 正確には学長補佐だそうです。地元の図書館では予約が57件入っていましたが、話題になっているので、ちゃんとした本なのか怪しい自己啓発本なのか布教本なのかこの目で確認したかったので予約を入れました)

臨時休憩所なるスペースもありましたね。それにしても東京駅の京葉線乗り換えは遠くて時間がかかってしょうがない。どこまで歩くんだって感じ。有楽町から歩いたほうが近い京葉線の地下ホームを東京駅と称するのがおかしい。まぁ、「健康にいい」と思うことにしよう。ようやく京葉線のホームに。8:36 の蘇我行きに乗る。

京葉線は意外と混んでいて、外国人の家族連れもいる。お洒落をしている人の割合がとても高く、ファッショナブルな感じ。おかげでみずぼらしい自作の弁当を広げられない。揺れてこぼして隣の人にかかりでもしたら大変である。しかし舞浜で客の多く、とりわけお洒落な方々は軒並み降りて車内が空き、どうにか弁当が広げられる状況に。もっとも京葉線で弁当を広げている人間は私の他は居ない。「なんでここまでして大回りをせにゃならんのか」と一瞬、思った。自作の弁当だが、レジ袋の中は汁がこぼれて洪水状態。弁当の作り方が下手過ぎるという事だな。手がベトベトになったが、めげずに食べる。濡れティッシューなどはもちろん無いので蘇我で手を洗おう。

蘇我駅に到着する前に車内のアナウンスを聞いていたら、9:21に内房線が発射するという。これは好都合だ。計画では、蘇我は改札内に店が多く、調査がてら食事や買い物しようかとも思ったが、弁当を食べたばかりだからいいかなと思い直し、ゴミを捨て手を洗い急いで列車に。館山行きだった。当初の予定では10:11発の安房鴨川行きに乗るはずだったのだが、予定を早めて茂原の駅そばを先に食べるのも一案、という作戦。とはいえ館山で安房鴨川行きにスムーズに乗れるのかというのが未知。館山には改札内に店など無いだろうし。というわけで、大雑把ではあるが計画は立てたにも関わらず、無計画に列車に乗っている(笑) これで茂原までは食べ物無しだな。

袖ヶ浦駅の南側に広い空き地があって「大型ショッピングモール」という立て看板があった。建つのか? 客は来るのか? と色々思った。

ラジオを聴いていたら 10:06 に茨城で震度5弱の地震が起きたと速報が。これだとレールの点検をするな。北小金スタート組は大丈夫か?

木更津で5分停車。小ぶりなNEWDAYSが店内にあった。年末年始は短縮営業。

内房線って単線だったのか。こんなのも忘れていて大回りをする人間が居るだろうか。(時刻表を見れば、運転間隔や、駅で上りと下りのすれ違う時刻などで「単線か」と判るのだが)

館山の NEWDAYS は改札の外からしか利用できない。

好天なれど風、強し。11:11 の安房鴨川行きに乗る。この辺りになると、電光掲示板はホームには無い。(改札内コンコースにはあるのだが)

ここで座布団登場。座っている時間が非常に長いし、クッション性が悪いので。

安房鴨川には待合室があるのか。

11:55 発の外房線・千葉行きに乗る。

上総湊の辺りは海あり山ありで車窓の景色を見ているのが楽しい。「もう何度も大回りをしたから景色は見飽きた」というぐらいになりたいものだ。動いている列車の中から携帯で撮るのは難しい。

SL茂原そば

茂原駅に到着。NEWDAYS は改札外からしか利用できない。

多機能トイレがある。

そして、「SL茂原そば」がある。

食券、メニュー、年末年始の営業状況は以下の写真の通り。

店内はこのような感じ。水はセルフサービス。この店は生そばを使っているので、立ち食いに多い「既に茹でてあるソバに湯通しするだけ」ではないので、頼んでから出てくるまで3分ほどかかります。

美味しいです。大回りの最中に外房線の駅で座って暖かい食事ができるというのは、非常にポイントが高いですね。教えてもらった所によると

もっとも持参したビニール袋等に、頼んだおにぎりやいなり寿司を勝手に包んで持ち帰る事はできなくはないかな、と思いました。茂原から先は当分、店が無いので。

茂原駅の改札内で他に利用できるのはペーパーカップの飲料の自販機。値段はちょっと高め。

駅舎はバリアフリーになっていて、多機能トイレはこのような感じ。

茂原駅は予定より1時間早い 13:48 の外房線・東京行きに乗る。

大網は、元々 KIOSK は改札外にあるのだが、まだ14時だというのにシャッターがおりている。のどかな印象。改札内はジュースの自販機しか無く、少し時間があるので歯磨き・洗顔を行う。多機能トイレもあった。14:23 発の東金線に乗る。

成東に着いた。城西国際大学の立て看板が。シャトルバスが駅前から運行しているようだ。

それにしても大網で23分も待ち時間があって、成東に着いたら、下りの銚子行きの普通は6分前に出発していて、特急ならすぐ乗り換えられますというダイヤをわざわざ組むとは。おかげで成東駅ではくつろいだ1時間を過ごせた。

成東の0番線にある待合室は、暖房は無いが日が良く当たる。禁煙だがすぐ隣が喫煙所というセンスの悪さ。100mぐらい離すべきだとおもった。待合室で駅寝できるかに関しては、寝袋があれば可能かもしれない。他には、洗面所がある。

15:37発の銚子行きは混んでいた。最後尾の車両に乗ったが、乗車率は100%程か。空いている席もチラホラあるが、立っている人も4人ぐらい。いかにも「帰省します」という感じ。ワンちゃん連れの家族も居た。ただし次第に列車内は空いて来た。

松岸に到着。16:21の予定到着時刻に対し、1分ぐらい遅れたような。まあ、乗り換えに困る程の遅れではない。ここの駅の案内板は興味深いデザインだ。

松岸にも待合室はある。ちょっと小ぶり。明日の朝は何人の最長大回り挑戦者がここで寒さを凌ぐのだろう。

16:25発の成田線経由の千葉行きに乗る。空いていた。乗車率は20%ぐらいか。

列車内にトイレがある (先頭から数えて2両目にはありました) さて、どうするか。乗換駅で洗面所に寄っていると、場所が遠かったり年末年始で混んでいるなどで思わぬ時間がかかる事もあるから、降りる前に列車内で済ませておくというテクニックもあるのだが、千葉では30分ほど休憩時間を入れているので、そこまで切羽詰っていないと思い特に使わなかった。

この列車は千葉行きで、終点まで乗るから寝てしまってもいい。今日の野宿場所の武蔵小杉の待合室ではロクに眠れないだろうから、寝ておくかな。それで、少し寝た。日が暮れ、闇の中を列車が走る。足が寒い。しかし寝袋を引っ張り出すのは大袈裟なので我慢する。

千葉で食事

そば処 万葉でカツカレーを頂く。ご飯物がいっぱい。いいですねぇ。ルーは…もうちょっと多くても良かったかも。

『そば処 万葉』の年末年始の営業時間は以下の写真の通り。

千葉駅は工事をしていて店は軒並み閉鎖していてびっくりした。『そば処 万葉』以外は、NEWDAYS とベックスコーヒーのみ営業。

ベックスコーヒーは、入り口が非常に判り難かった。

NEWDAYS で何か買おうかとも考えたが、明日も何とか食べ物にありつけるだろうと期待して何も買わない事に。

19:01 発の千葉発総武線快速で船橋へ。

次いで、19:19 発の中央・総武線各停に乗り換えて西船橋へ。西船橋は、12/31 の午後 7 半を過ぎているというのに、営業している店が多かった。焼きたてのパンの匂いが、そして何と薬屋まである。これなら、次回は西船橋を補給ポイントに選んだほうが良いか、それとも、今年は千葉駅は工事中だから例外なのか?

しかし西船橋駅を見て回る時間も無く、19:26 の武蔵野線に乗る。乗車率は約95%といった所。かろうじて座れるレベル。乗客は、帰省のような人は少なく、地元の人が乗っては降りていく感じ。三郷(みさと)あたりまで来ると乗車率は40%程に下がった。武蔵野船内でAMラジオで紅白を聞く。FMはなぜか受信できず、AMもノイズが凄い。外房・内房の列車よりノイズが酷い感じ。どんな車両かと思ったが、「モハ205-5061」と書かれているのを見ても何のことやらさっぱり判らない。 (後ほど調べた所、205系の動力車という意味らしい)

20:13 に南浦和発の京浜東北・根岸線各停に乗る。

赤羽も、まだ営業している店が多い。店じまい真っ最中の店舗もあるが、NEWAYS も営業中で、年末年始だから短縮営業するとの張り紙も無い。赤羽でトイレと洗顔を済ませる。

20:53 発の埼京線に乗る。座れなかった。北赤羽に待合室があるのか。戸田公園まで来たら少し空いた。

武蔵浦和についた。この駅の、埼京線から武蔵野線への乗り換えは、慣れていないと迷う…いや、人にもよるか。とにかく私は去年の大周りで迷子になったので、今年は迷いわずに乗り換えられました! 21:11 発の武蔵野線に乗る。乗車率は100%近かったが、北朝霞で20%程に下がった。

西国分寺の NEWDAYS は、改札脇のコンコース内にありまだ営業中。さすがに他の店は閉まっている。

21:46 発の中央線快速に乗る。

立川

立川駅は、待合室や KIOSK がある。

武蔵小杉

22:20 発南武線の写真は撮り損ねました! さすがに証拠写真を撮るために1本、後の列車に乗る気にはならないが…私もそろそろ疲れが見えてきたか…南武線は、客層のためなのか時期柄なのか、「さぁ、休みだ!」的にくつろいだ感じの地元の人が多い感じ。乗車率に関しては、だんだん混んで来て、宿河原のあたりで110%ぐらい。乗車の際に撮り損ねたので、代わりに武蔵小杉で降りる際に、乗ってきた列車の写真を撮りました。

駅の北改札(南武線口)では何と23時を過ぎているのに NEWDAYS が営業していました。

年末年始もずっと平常営業。根性がありますね。

大回り中に聴く紅白

昨年、とある知人はこのような趣旨の事を私に語った。「みんなが紅白を見ているときに、あなたは寒い中で大回りをやっている」と。そう。今年は武蔵小杉の待合室でAMラジオでNHKの紅白歌合戦をチラッと聞いた。それにしても、と私は思った。紅白歌合戦と称しているが、出場者の中で知っているのは4割ほどで、残りは初めて聞いた名前。それに生歌で歌うとは思えない出場者が大半。これでは「紅白口パク合戦」と改めたほうがいいのではないか。もっとも口パクでも、元のCDからして調子外れやリズム音痴で聞くに堪えない物をエンジニアが音声処理で腕を振るって「生体ボーカロイド」状態なんだろうけど、それでなお学芸会並みだしねぇ。例えば某女性多人数グループは、人数が多い割りに全然、ハモっていないんだが…以前に出場者決定のニュースを見たが、聴いた瞬間にボーカル部分が機械的な響きで「初音ミクみたいだ」と驚いたっけ。一方、知っている4割にしても10年1日のごとく同じ歌を歌っている、もう聞き飽きた人ばかりで、到底、今も売れているとは思えない。だから紅白歌合戦って一体、何の勝負をしているのだろう?

厳寒の一夜

22時頃の待合室は暖かく、天井の大きな室外機が頼もしく思えた。始めは、寝袋を使うのがちょっと恥ずかしく思え、暖房が効いているので、座布団だけ椅子に強いて座っていたが、0:30 頃に何やら職員が待合室の外で操作をしたなと思ったら空調がシューンと音をたて、無音になって「えぇっ!」と思った。まさか…ウソだよね? と自分に言い聞かせるも、ずんずん気温が下がってくる。ヒド過ぎる…空調を止められたという現実を受け入れざるを得なくなった。恥も外聞も無く持参の寝袋を出して中に入った状態で座る。3・4番線の横須賀線ホームは、1・2番線の南武線ホームより高さがあるし、風が吹き抜けやすい構造。時々、乗客が入って来て扉が開いて外の風が入るのだが、待合室に入るなり外と大差ない寒さに驚き震えているような有様。でも、彼らはすぐに終夜運転の列車に乗るのであまり問題視していなかったようだが、こちらには一大事である。寝袋に包まっていても頭痛がする位の寒さ。なぜ頭痛が? 両脚が冷えすぎて血栓ができ、これが血流に乗って脳の血管に引っかかったのかな…だったら生きてないから違うな。ズボンはGパンだったのだが、綿入りとかスキー用とか、せめて中に股引でも履いておけばよかったと後悔。寝る事などできず寒さで震えるだけ。

3時頃に寒さに耐え切れなくなり、どこか少しでも暖かい場所はないかと待合室を出る。まともに動かない足を引きずって、ついでに用足しに寄ったトイレの方がまだ暖かい。いっそトイレで寝たほうがマシでは、とさえ思った。南武線は終夜運転を行わないので、1番線には赤いテープがポールで張られて入れないが、2番線は、横須賀線との通路として開放されていた。ここの待合室は電源が落とされ自動ドアをノックしても開かなかったが、手でゆっくりドアを引くと開けることができた。人の出入りが無いし、ホームの構造上、寒風に晒されにくい分、中の温度は幾らか温かった。その「幾らか」が大きな差となる。1時間ほどだったが、眠ることができた。特に出て行ってくれとも言われなかった。

4時を少し過ぎた頃、始発に乗る乗客が寒さを凌ごうと待合室に入ろうとドアをノックし、開かないのでいぶかしんで引き返すという事が2回あり、そろそろお邪魔かなと引き払い、横須賀線ホームに戻ったら、なぜか暖房が入っていた。どういう事だ? 日頃から始発の時刻より前に空調を入れる運用の通りなのか、スキーに行くとおぼしき女性達がいたから、寒さに耐えかねて空調を入れて欲しいと、すぐ隣の駅長室に頼んだのかもしれないが、正確な事情は私にはわからない。待合室は椅子が5席しかないので立っている人も居た。

教訓

2日目開始

これ以上の長居は他の乗客の迷惑になると思ったし、武蔵小杉はもうたくさんという気持ちもあり、待合室を出て、とにかく来た電車に乗る事に。4:26発の湘南新宿ラインか。私は湘南新宿ラインには滅多に乗らない。(水戸線の方が良く乗る位) 大崎経由か。これで大崎まで行って山手線で品川に行っても、重複乗車にはならない筈。予定のルートとは若干異なるがこれに乗る。列車の中では座席の下のヒーターで、待合室滞在中に氷のように冷え切った手足を懸命に暖める。

大崎では、さすがにこの時間では店は営業していなかった。でも品川ならひょっとして、と思い山手線に乗る。それにしても大崎駅って、改札階から山手線のホームに下りるエスカレーターが驚異的に狭い。2人、並べないなんて凄い。ホームは狭くて、注意しないと線路にこぼれ落ちそうだなと思ったら、いつの間にホームドアが設置されていた。4:48 発の内回りに乗る。

追記: これを書くために写真を見返した所、車体に何やらアニメ画が描かれているようですね。これが「痛電車」というものらしい。

品川の NEWDAYS

店が開いている。NEWDAYS だ。弁当を売っている…すると、店員がスーツを着て呼び込みをやっている。別の NEWDAYS が週や営業しているとの事。(後日、調べたら「NEWDAYS+くすりecute 品川south店」だった。通常営業時間は5:50〜23:30) 見ると、女性達が店の外でカップのスープを飲んでいる。今では珍しい、沸騰ジャーポットが備えられている。私はカップそばを買って、98℃の熱湯を注ぎ、店の脇に山積みされた段ボール箱の上をテーブル代わりにして調理。あぁ、そばの熱さが体にしみる…生き返った気がする。反面、熱いカップそばで感動する位なら、なぜわざわざ凍える思いをしてまで大回りをするのか、という根本的な疑問も生じるのだが。

川崎に向かう。何線に乗るか? 東海道線でもいいが、発車時刻が近い 5:18 分発の京浜東北線に乗った。

川崎では営業している店は無い。5:36発の南武線に乗る。

尻手でトイレ休憩。南部支線は本数が少なく、乗り換えに余裕がある場合が多い。さて、6:01 発の浜川崎行きに乗る。南部支線には、電光掲示板などという物は無い。

浜川崎では、猫がホーム前の線路を渡っている。おお、レールの上を綱渡りのように歩いている。これでは人身事故ならぬ猫身事故になりはしまいかと思ったが、渡りきって金網の外に消えた。浜川崎は JFK の人が多い。スポーツマンタイプの若い人たちが駅の跨線橋を突っ走って、JFC 関係者のみが使える出口に向かって疾走していく。と思ったら、JFC 以外の人も走っている人が多い。鶴見行きに乗る。少し空が青みがかってきた。

鶴見から京浜東北線に乗り換え。乗る際に写真は撮り損ねた…疲れが見えてきたかな。鶴見の有人の中間改札で家族連れが手間取って、それで慌てて乗ったのも不利に作用したかな。いやね…「大回りの分際」で我先に中間改札を通るのも気が引けて。列車の中では少し寝ってしまった。もっとも終着まで乗るので寝過ごす心配は無かったのだが。写真は降車の際に、乗ってきた列車を撮影したもの。

大船では何かにありつけないかと少し期待したのだが、開いている店が無い。特徴的な電光掲示板を眺めるぐらいなもの。

大船で何か朝食にありつけたらと思って、計画では少し時間余裕を入れておいたのだが、予定を早め 7:26 発の列車に乗る。

茅ヶ崎駅も食事・食料に関しては”収穫無し”で 7:47 発の相模線に乗る。乗った時点では、乗車率は100%近かった。景色の楽しめる相模線だが、睡眠不足で列車内ではほとんどずっと寝てしまって、右の子供には小突かれ、左の女性には押し戻されるという体たらく。寝ている際に首がガクンと曲がり続けていたのか、起きたら首に痛みを感じた。

八王子に着いたのは9時。駅そばの店がひとつ営業していて、KIOSK もやっていたが、KIOSK のパンはあまり気に入らず、そばを食べると”遅れルート”(注釈)になってしまう。結局、何も食べず買わずに予定通り 9:08 の列車に乗る。次の川越で何か、と思った。八高線は景色が楽しめる路線なのだが、ここでも寝てしまう。車窓の景色を楽しまないなら大回りをする意味が無いと思いつつも、待合室の寒さによる睡眠不足は致し方ない。

川越に着く。ここの NEWDAYS は広い。モタモタしているうちに時間がほとんど無い事に気づく。トイレに寄っていくかと思ったが、空いていた大の方に別の乗客に先に入られてしまった! 遅れルートかと思ったが、別のがすぐに空いたので助かった。20分、余計に待つのも、と思い 10:30 の列車に乗る。結局、川越でも何も買わず・食べずだった。

大宮で何か買って列車内で食べようかと思ったが、寒いので、また麺類だが、暖かいものを食べようと「そば処中山道」で、かけうどんを260円で注文。手に持っていた座布団は、せっかくだから椅子に敷いた。時間は大丈夫かとも思ったが、ゆで麺に湯通しするタイプの店なので早く出てくる。七味が喉に沁みる。風邪を引いたかも。急いで食べ、汁も飲み干す。よし、時間は大丈夫だ。

11:10 の高崎行きの列車に乗る。乗車率は100%を幾らか超えている位。あれ、待てよ! 座布団が無い…そば店に忘れてきたか。どうする? 次の駅で降りて戻れば、取り戻せるかもしれない。だけど、それをやると大回りのルールに反してしまう。 (注釈) 良くしたもので、この「モハ232-3625」と書かれている列車は、クッションが堅い。北本あたりまで来ると、乗車率が70%ほどになった。

 教訓: 座布団は安い物、あるいは使い古した物を持参すべし。

籠原の待合室

籠原で少し停車時間があったので、ホームをぶらりと散策。待合室がある。ここは駅寝に使えるかも。

高崎

高崎線に乗車中、急に腹の調子が…かけうどんで当たるという事は無いだろうから、冷え過ぎた腹が熱いうどんの刺激で動き出したのか?

「NREたかべん」の2・3・4番線ホームの店舗。

お品書き。なお店の人に伺ったところによると、いなりの持ち帰りは可能との事。へぇ、「SL茂原そば」とは違うんだ…という事でいなり寿司を4個、240円で購入。レジ袋にも入れてもらった。

今朝はカップそば、さきほどはうどん、と麺類が続いたのでカレーライスを頂きました。この店は食べログに口コミもあります。



「NREたかべん」の年末年始の営業状況は以下。

年末年始営業時間変更について
12/31 (火)7:00-19:00
1/1 (水)8:00-19:00
1/2 (木)8:00-19:00
1/3 (金)通常営業

追記: 「ラーメンで有名な高崎駅のNREたかべん」というのは、0番線ホームにある店の方なのかもしれません。高崎駅0番ホーム「たかべん」、立ち食いの駅ラーメンという、「ワンコイン的食べ歩き生活。」さんのブログに良い紹介記事がありました。0番線は上信電鉄のホームみたいですが…これって大回りで立ち寄っていいのかな? 私もまだ鉄道の事は詳しいほうではないようで。

高崎のNEWDAYSと、通常の営業時間と、年末年始の営業状況。

高崎には待合室があるのか。椅子は18席ですね。

小山は、改札内に待合室があったり (仕切りは無し) NEWDAYS やスィーツの店がある。

水戸線ホームに電光掲示板などは無い。乗ったのは 15:09 発の友部行き。

水戸線の列車内は途中で空いてきたのでレモン牛乳と焼きそばパンを食べる。

車窓を眺めたりする。本来、大回りはこれが楽しみであるべきなんだが (あとは名物そば・料理・駅弁という人も) 最長しかも逆ルートだとハード過ぎて楽しめない。昼も列車で寝てばかりだった。やっと睡眠不足も幾らか解消された、という所。

友部は駅に待合室があるようだ。1番線で確認したが、他のホームはわからない。木製のベンチで10人分。暖房は弱め。いよいよ最後の常磐線だ。16:20 発の上野行きに乗る。常磐線も乗る距離が長い。しかも座席が堅い。

尻が痛くなってきたので、人目は気になったが、忘れた座布団の代わりに寝袋を畳んで椅子に置いて座った。

土浦始発の列車があったので、列車を乗り換える。16:51 発。

我孫子で 16:36 発の常磐線各駅停車に乗り換える。

ゴール地点の北小金に到着。乗ってきた列車を記念に撮影。

北小金にも待合室があった。

最長大回り達成

改札を抜ける。「ゴール!」というよりは「無事、生還!」という感じもする。

北小金で切符に無効印を押してもらい、記念に貰ってきました。

旅は続く

しかし、またこれから駅で切符を買って列車に乗って自宅最寄り駅まで戻らないといけない…まだ大回りが続いているみたいな気がした。



注釈

遅れルート
何らかの理由で予定より遅れた場合を想定して立てた旅程、という意味で使用している。 (戻る)
大都市近郊区間内のみをご利用になる場合の特例
ここの「重複しない限り乗車経路は自由に選べます」というのに反する。忘れ物を撮りにいく場合は何か例外規定があるかもしれないが、鉄道規則には詳しくないので、ルール違反となる可能性のある行動は取れなかった。(戻る)

スケジュール

テキスト形式LibreOffice形式PDF

旅程

計画段階のものです。
05:??  拙宅
05:??  某駅
[??分]京浜急行
05:??	05:40  品川
[18分]京浜東北・根岸線各停
05:58	06:04  上野 [ 9番線発 ]
[19分]常磐線
06:23	06:28  松戸
[5分]常磐線各停

開始	06:58  馬橋
[6分]常磐線各停
07:04	07:09  松戸
[16分]常磐線快速
07:25	07:29  日暮里
[23分]山手線内回
07:52	07:58  新宿 [ 8番線発 ]
[11分]中央線快速
08:09	08:11  神田
[2分]京浜東北・根岸線各停
08:13	08:24  秋葉原
[6分]中央・総武線各停
08:30	08:33  錦糸町
[8分]総武線快速
08:41	09:03  東京 [ 2番線着 / 3番線発 ]
[41分]京葉線快速
09:44	10:11  蘇我
[159分]内房線
12:50	12:52  安房鴨川
[73分]外房線
14:05	14:48  茂原
[12分]外房線
15:00	15:14  大網
[17分]東金線
15:31	15:37  成東
[44分]総武本線
16:21	[119分]成田線
16:25  松岸
18:24	19:01  千葉 [ 6番線発 ]
[15分]総武線快速
19:16	19:19  船橋
[3分]中央・総武線各停
19:22	19:26
[44分]武蔵野線
20:10	20:13  南浦和
[11分]京浜東北・根岸線各停
20:24	20:53  赤羽
[14分]埼京線
21:07	21:11  武蔵浦和
[26分]武蔵野線
21:37	21:46  西国分寺
[6分]中央線快速
21:52	22:20  立川
[42分]南武線
23:02	04:55  武蔵小杉
[12分]南武線
05:07	05:12  川崎
[15分]京浜東北・根岸線各停
05:27	05:38  品川
[14分]京浜東北・根岸線各停
05:52	05:55  川崎
[3分]南武線
05:58	06:01  尻手
[7分]南武線
06:08	06:24  浜川崎
[13分]鶴見線
06:37	06:39  鶴見
[39分]京浜東北・根岸線各停
07:18	07:32  大船
[11分]東海道本線
07:43	07:47  茅ケ崎
[71分]相模線
08:58	09:08  八王子 
[41分]八高線
09:49	10:01  高麗川 
[21分]川越線
10:22	10:30  川越
[23分]埼京線快速
10:53	11:10  大宮
[93分]高崎線
12:43	13:06  高崎 [ 6番線発 ]
[99分]両毛線
14:45	15:09  小山 [ 8番線着 / 15番線発 ]
[66分]水戸線
16:15	16:20  友部
[81分]常磐線
17:41	17:49  柏
[5分]常磐線各停
17:54

 (大船のんびりコース)
07:18	07:44  大船
[12分]東海道本線
07:56	08:07  茅ケ崎
[58分]相模線
09:05	09:10  橋本
[11分]横浜線
09:21	09:38  八王子
[48分]八高線
10:26	10:41  高麗川
[21分]川越線
11:02	11:10  川越
[23分]埼京線快速
11:33	11:51  大宮
[73分]湘南新宿ライン特別快速
13:04	13:46  高崎 [ 5番線発 ]
[104分]両毛線
15:30	15:36  小山 [ 8番線着 / 16番線発 ]
[64分]水戸線
16:40	16:46  友部
[78分]常磐線
18:04	18:08  柏
[6分]常磐線各停
18:14	北小金


低体温症対策

寝袋

寝袋・シュラフのプロが極秘で教える『失敗しない選び方・使い方』という、大変に参考になるサイトがあります。

寝袋は、防災用に自宅に置いておいも良いかと思います。帰宅難民対策として、勤務先のロッカーに入れておく手もあります。

大回りに使うならマミー型が良いと思います。椅子に座ってウトウトする場合は封筒型だと都合が悪いかと思います。人型の寝袋もありますが、良し悪しを口にするような知識は持ち合わせていません。

ベンチに座ってではなく、冷え切ったコンクリの床に横になる気なら、マットも必要になるかと思います。

それでも

となるでしょうが。私の場合は、椅子にはマット代わりの座布団を、1枚は尻に敷き、1枚は背中に当て、マミー型の寝袋に包まって座り、少しの睡眠を取りました。

武蔵小杉の待合室の温度

気象庁のサイトを見ると、武蔵小杉に近い地点として日吉のデータがある。これによると、2014-01-01 日吉の最低気温は 0 ℃であった。温度計は持ち合わせていなかったが、待合室の気温は、外気とほとんど差が無いように感じられたこと、また、体感温度などを考えると、待合室の一番寒かった頃は 3 度前後と思われる。

前述のサイトに詳しい解説があるが、5 度(あるいは 3 度)でも使用できる寝袋となると高額な物となってしまう。私が持参した3000円程度の低価格品では到底、寒くて眠れない。これでも、無いよりは有った方が低体温症で死ぬリスクをずっと減らせるでしょう、といった所か。

寝袋無しで凍死を防ぐ方法

一部のホームレスの人が使っている方法から学びます。北海道新聞ネット版の2008年2月14日、極寒の夜、居場所探し 冬のホームレス 実態はという記事から一部を引用します。

一晩中、歩いているホームレスもいる。「寝てしまったら命が危ないから」と元とび職人のBさん(51)。地下街が閉まると、大通やススキノ周辺をぐるぐると歩き続け、朝になって地下街や公共施設が開くと場所を見つけて寝る。

夜通し運動すると筋肉で熱が発生するので体温を保てる、という事です。ただし後述する「トムラウシ山遭難事故報告書」(PDF) p.51 では

悪天候下で体温を保っために歩き続けても、酸素摂取、エネルギーなどを維持できなければ、低体温症は悪化する。体温の放射を防ぐには、乾いた衣服を重ね着して、肌との間に空気層をつくることが重要。

のように、歩き続ける方法は奨励しておらず、もしするとしても十分に栄養が摂れている事が必要です。代わりに昼間は列車の中で寝て睡眠不足を補う事になりますが…この方法は列車が運行停止したなど、よほど切羽詰った状況以外は使うべきではないでしょう。

もっとも私が低価格の寝袋の中で夜通し寒さで震えていて、翌日に列車内で寝たというのは、

ホームレスの人私の場合
凍死しないように一晩中歩く寝袋の中で一晩中震える
公共施設を見つけて寝る公共交通機関の座席で寝る

と、原理は良く似ています。

他に、前述の北海道新聞の記事にある経験から学べる点として

凍死したら皆に迷惑だ。「今夜は寝袋を二枚重ねるか」。そう言ってバスターミナルに入っていった。

高価な寝袋の代わりに、低価格な寝袋でも「2枚重ね」をするとそれなりに暖かく、凍死しないで済む、という事かと思います。とはいえ低価格の寝袋を2つ持ち歩くのも大変ですね。この方法は放置自動車等で生活している人向きでしょうか。

ハクキンカイロ

熱源が寝袋内にあれば夜を過ごしやすいと考えた。使い捨てカイロも、無いよりはずっと良いであろうが、ここはより強力なカイロが使えないか検討してみる。

ハクキンカイロのリンク

愛用している人も多いようですね。大回りのためだけに買うのではモトが取れないが、普段から愛用すれば…とも思う。

旅客営業規則の確認

JR東日本:旅客営業規則
(手回り品及び持込禁制品)
次の各号の1に該当する物品は、車内に持ち込むことができない。

(2) 暖炉及びこん炉(乗車中に使用するおそれがないと認められるもの及び懐炉を除く。)

とあるので、持込禁制品から「懐炉を除く」とあるから、ベンジンを燃料にするハクキンカイロは持込みOKかと思います。なお、旅客営業規則 別表第4号「危険品」 (PDF) を見ると
品目番号危険品の品目
可燃性液体(前略)

ベンゼン (ベンゾール)

(後略) その他の可燃性液体及びその他の製品

とあるので、燃料のベンジンをビンで持ち込む等はやはりダメ。よって、 という理解で合っているかな。よって、一回の給油で13時間程度、持つらしいから、 よって、全面禁煙の駅だと喫煙所は無いだろうからマッチやライターが使えず点火できない。夜を明かす待合室に到着する前に、喫煙所のある駅で点火しておく必要がある。駅の喫煙所ですか。使ったことが無いですね。

値段

Amazon で価格を調べると、 通販でベンジンを買うと大抵は送料を取られますが、配送無料の所もあるのですね。

燃費とランニングコスト

消費は平均、1時間で1 [ml] だそうです。ベンジン 500 [ml] が 700 円だとすると、1 [ml] あたり 1.4 円。外で使用する人は12[ml]で12時間ほど、よって1ヶ月というか30日で 360 [ml] だからベンジン1本。ひとシーズン2本位、ですかね、1日6時間程度の人なら、1本でひとシーズン持つ。すると、使い捨てカイロより経済的、な気がします。

ベンジン臭

ハクキンカイロの原理としては、ベンジンが触媒の白金により炭酸ガスと水に分解される (燃焼するより低い温度で酸化する事だと思うのですが、大雑把に言えば燃焼のようなもの) 時の熱を発生して利用するのだが、その発生した熱により、酸化しないで蒸気になって漏れてしまうベンジンが幾らかの割合で発生する、という理解でいいんでしょうか。

「ハクキンカイロ ベンジン臭」で検索し、参考になるなと思ったページを一部、紹介します。 臭いは収納袋に入れる事で緩和できる、全く臭わないわけではないがそれを補う暖かさと経済性がある、ベンジン臭に弱い人はダメ、アレルギーのある人や妊婦さんは注意した方が、のような意見を見かけました。

ベンジンの安全性

安全データシート (PDF - 関東化学株式会社)

う〜ん…ちょっと怖いですね。ガソリン並み(安全データシート、PDF)という事でしょうか。

それにしても2500円でお釣りが来るのに、買う前に延々と調べ、それで結局まだ買っていないというのもナニですね。(なにせ130円で1039.4km も乗る性格だから) 来シーズンは買おうかな…気が向いたら。「寒い」と出無精するより、温まって元気に野外活動する方が活動的に思えて。

ヒートパック

思ったほどは高くないという印象。(時刻表より安い)

ここまで来ると、防災訓練・避難所生活の練習みたいなノリになってきますが。

低体温の知識

ネット

トムラウシ山遭難事故報告書で特に重要な点

p.51 から引用します。

これは、雪交じりの雨などで濡れてしまった状態で風を遮る事ができない場所で夜を過ごすのは非常に危険、低体温症の症状が出たら大回りを中止し駅前の店などに避難する事も検討、待合室ではカイロが無いと体温は上がらない、夜通し眠れず震えたり歩いたりする場合も、事前あるいは夜中にカロリーの高い食品を摂取する事が必要、それより寝袋や服で体温の放射を防いで睡眠を取る方が上策、という風に応用できそうです。

書籍

低体温症対策のまとめ

評価対策の方法得失
最長大回りなどせず家で過ごす簡単・確実
順ルートで大回りをし、列車が待合室
として開放される成田で夜を過ごす
お勧め。寝袋も不要。
以下は逆ルート挑戦の場合
高級な寝袋に加えマットを使用する既に持っている人・130円の大回りを
するのにお金に糸目をつけない人
低価格の寝袋とハクキンカイロを併用私が次に考えている方法 (未検証)
低価格な寝袋を2枚重ねで使用かさばる欠点が
低価格な寝袋1つで我慢若くて元気な人・寒さで一晩中震えたい人
×寝袋無しで夜通し運動し体を暖めるお勧めしない。列車が運休すれば例外。

次は?

もし今度やるなら、消費税が上がるから130円にはなりませんね。それに、毎年やらなくても、という気も。北海道&東日本パスでも使ってみようかな。とはいえ年末年始って、寒くて旅行には不向きなんですよね。北海道&東日本パスは年末年始以外にも発売されているのか。だったら、やはり大回りかな。年末年始の予定が空いていれば、ですが。

と思いましたが、あまり若くはないので大回りできるうちにやっておくかな、と思い直しました。「私も最長大回りをやった若い頃があったんだな」としみじみ思う前に。こちらのサイトによると、中高年の皆さんに言わせると「山は歳とともに逃げていく」というのが決まり文句、だそうです。中高年は若い人に比べ基礎代謝も低体温症に対する抵抗力も落ちているので、文明の利器すなわちハクキンカイロの助けを借りないとキツいかな。

この次に挑戦する場合は、早めの計確立案、開始前日に十分な睡眠と栄養。AM/FMラジオは置いていくかな。


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