チケットには名前とパスポート番号が印字されます。 列車に乗る際、車掌がチケットとパスポートを見るので、 その辺の人にロシア人価格(290R程度)で買ってもらって謝礼を払っても、 乗車時に見破られて無駄になる可能性があります。
もっとも、車掌は普通は英語は読めないので、 パスポートの英語の名前を見ても、 ロシア語で書かれたチケットの名前と見較べても判らないので、 セーフになるかもしれませんが、 「ビザがあるだろう。見せろ」と言われれば、それまでです。
なお「赤い矢」号は豪華な列車なので割高です。 「サンクト・ペテルブルクに行く」という事と、 夜行で行きたいという条件さえ満たせばいいなら、 恐らく「アブローラ」号あたりになると思います。 (「インツーリスト」号かもしれません) なお、上の段は落っこちそうなので、下の方が安心かもしれません。
恐ろしいことに、この INTOURIST が旅行者に売っている切符は、 恐らく違法だったろうと思います。 私も、これは後でそうだと理解できた事ですが。 正規料金は片道 900R 程度だと思われます。
つまり、外国人に、違法にロシア人料金で切符を発券し、 それに片道 150R を上乗せして売る。 旅行者1人が往復切符を買えば、合計 300R が彼らの懐に入る。 これは、ロシアでの平均月収を考えれば「非常にいい商売」だ。 切符売りの職員も関与している。 これが可能になるために、 車掌も「分け前」にあずかっている可能性がある。 そうでないと、バレでしまうからだ。 いずれにせよ、正規に外国人料金で発券された切符なら、 切符に表示されている料金がロシア人料金で、 でも割増し料金を払う、などという不思議なシステムは無かったのである。 正規の切符には、当然、正規の外国人料金が記載されている。ただ、切符に印刷された名前とパスポート番号が、 あなたの正規の物になっているので、 乗車時に「降りろ!」と言われる事はまず無いだろうと思います。
サンクト・ペテルブルクには、 こういう「融通の効く」 INTOURIST 職員は居ません。 正規料金(896R)を要求されます。 一応、マスコフスカヤ駅の42番のカッサが INTOURIST ですけれど。
それで公園で寝る羽目になり、ゴロツキ警官に不審尋問されたわけ。