前へ次へ目次     Last modified: Sat Jul 17 00:45:22 1999

ロシアでの危険

ゴロツキ警官

他の旅行者も警官にやられたという情報が在ロシア日本大使領事等に多く寄せられているようですが、私も例外ではありませんでした。 サンクト・ペテルブルクでパトカーに乗った3人組みの警官に公園で不審者扱いされ、 身体検査・荷物検査を装って、その実、 警官は現金とフィルムを失敬して行きました。 まったく、こんな事してたら旅行者が来なくなるぞと思いました。
旅行者が少なくなったら、1人当たりから余計多くの「稼ぎ」を得ようとするかもしれませんが
まあ、「こんな国だ」と知った上で行った訳ですが、 やはりパスポートとビザはつねに持ち歩いてください。 警官が付け込む口実を与えないように注意してください。 私のように、公園で寝たりしない方が警官の注意を引かず、安全です。 警官はまともに給料も払われていないのか、犯罪を取り締まるより、 旅行者から「稼ぐ」事ばかり考えているのだから、しょうもないですね。 ソ連時代にも問題は色々ありましたが、 自由を得る代償にここまで落ちぶれなくてもいいのにと情けなく思いました。 昔はアメリカと並ぶ超大国で、 社会主義の友好国を経済支援してさえいたのです。 今では、世界各国から施しを乞う立場です。それでも改善が見られませんが。

警官とトラブルになった時の対処法は人によって考え方は違います。 中には「断固、抵抗すべきだ」という意見の人もいます。 でも警官は拳銃を持っているし、 兵役で訓練を受けた後でさらに警官としての訓練を受けていますから、 抵抗とかしない方が賢明だと思います。 「逮捕」され、パトカーで人気のいない所に連れて行かれて、 「行方不明」にされるかもしれません。 それで、 まともな常識が通用する国しか知らない人のアドバイスに従うのは危険だと思います。

警官の狙いは、 旅行者に言いがかりをつけて金品をゆすり奪る事だけですので、警官も、 払えるはずの無い金額を要求して無駄な時間をかけたりはしないでしょうから、 多額の現金を持ち歩いたりしなければ大丈夫です。 「そんな大金は持っていません」とか、 「今は何ルーブルしかありませんよ!」とか言って交渉すれば、 「仕方無い。それで勘弁してやる」という事で収まると思います。 ロシア人の平均月収は百ドルぐらいである事は念頭に置いてください。

警官は「この旅行者が払える限りの最大の金額」を得ようとしますが、 それが結果として日本人旅行者にとって小額であっても、 警官にとって「ちょっとした小遣い」になる程度以上の金額なら、 激怒するという事は無いでしょう。

人によっては「日本の領事館に連絡するぞ」と言えばいいのではないかと思うかも知れません。 まあ、そうかもしれませんが、これは拳銃を持った、ならず者の警官に、 丸腰の旅行者が「挑戦」する訳ですから、 「勝利を納める」事ができればいいですが、 そうならなかった場合のリスクもあります。

可能ならグループで行動する方が警官からの危険は減ると思います。

さすが日本の外務省からロシアは「注意喚起」が出されているだけの事はあって、 こういった注意が必要です。 なお、私はこの件はみなさんの注意を促す目的で書いたのであって、 この程度が対処(被害を最小限に食いとどめる)出来ない人は、 そもそも注意喚起が出ていない国に行けばいいと思います。


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