前へ次へ目次     Last modified: Wed May 23 10:41:26 2001

ビザに関して

注意点:在日ロシア領事館では、 コピーしたバウチャーや FAX 送付 されたバウチャーでは申請不可になりました。 バウチャーはオリジナル(原本)でないと駄目です。

ロシアは郵便事情が悪く「手紙が届くような国ではない」のに、 バウチャーは原本でないと駄目になったので、 これで格安旅行の道は絶望視していいたのですが、 インターネットでモスクワの旅行会社と何度も連絡を取り、 バウチャーの原本を UPS という国際宅配業者に送ってもらいました。 これさえあれば、ほぼ今まで通りです。

私がビザを取得した手順

  1. IRO travelサービス案内(Word形式)を良く読んで、 ビザ申請書(Word形式)クレジットカードの引き落とし依頼書(Word形式) を注意深く記入し、 FAX します。
  2. 10分後に電話し、 FAX が届いたかどうかを確認します。 IRO Travel の人はあまり英語が得意ではないので、自分の名前と、 FAX が間違い無く届いたかどうか以上の事(記入内容は合ってますか、等)を 聞いても全く要領を得ず、待てと言われて国際電話代が無駄になるだけです。
  3. Tracking number を IRO Travel にメールで問い合わせます。
  4. UPS でバウチャーが今、どこまで来たかをチェックします。5日で届きました。
  5. ビザ申請に写真が3枚必要です。3分写真で大丈夫です。(3cm X 4cm) ちゃんとした写真なら、なお可。
  6. パスポートのコピーが必要です。
  7. 麻布の在日シア領事館に行き、記入用紙をもらって丹念に記入し、 書類一式を提出して、5000円払うと領収書(画像27KB)に1週間後の「出来上がり日」が記される。
  8. 再度領事館に行き、領収書を出すとビザ(画像262KB)をくれる。
なお、この方法で(簡単に)取れるのは、モスクワのビザだけです。 (訪問都市のホテルの事前予約、ならびにビザ登録が必要だから)
IRO travel が FedEx や DHL や OCS ではなく、UPS を使うのは、 UPS が一番安くて、それでいて信頼性は大丈夫だからだそうです。 UPS は毎日 IRO travel のオフィスに来て、 その日に発送するインビテーションをピックアップしていきます。

私がミスした点

  1. 最初、 UPS の $49 を、クレジットカードの引き落とし金額に含めなかった。 $40 と書いてしまい、指摘されて $40 + $49 である、 $89 を記入欄に書いた。
  2. UPS の配達先の所に自宅の電話番号を書かなかった。私も理由は存じていませんが、 日本でも宅配業者で荷物を送る際は相手先の電話番号が必要ですね。
  3. 訪問都市にサンクト・ペテルブルクを含めてしまった。 しかし、モスクワなら IRO Travel に「TGH に泊まる」と記入すれば済むが、 サンクト・ペテルブルクに宿泊する場合は、ビザ申請前に予約しないといけない。 IRO Travel によれば、記載されていない都市を訪問する事に関しては、 3日以内ならば可能であるが、3日を越えて滞在する事は出来ない。 IRO Travel を通してサンクト・ペテルブルクの宿の予約もできるが、 時間が無かったので、3日あれば観光には十分だろうと考え、 モスクワだけのバウチャーを送ってくれるように頼んだ。
IRO Travel は記入事項が不備な書類が FAX された場合、無視します。 (一円も払っていない段階で、 向こうから高い国際電話をかけてくれて、英語で「誰々さんはいますか、 あっ、あなたでしたか。ところで内容が違うんですが、、、」等まではしない) ただ、メールで「内容はこれでいいでしょうか?」などと問い合わせれば、 ミスがあれば指摘してくれます。 連絡を迅速に行うために、英文 e-mail 活用能力は不可欠です。

ロシアの観光ビザ、ならびに入国までの仕組み

  1. ホテルの予約をし、バウチャーを発行してもらう。
  2. ロシアの旅行会社は旅行者の身元をロシア外務省に連絡する
  3. ロシア外務省は確認の TELEX を在日ロシア領事館に送る
  4. それで始めてビザ申請が可能になる。在日ロシア領事館はロシア外務省からの TELEX を確認するため、偽造バウチャーなどで申請したら見破られる。 必要書類が全て揃っていれば、1週間でビザが出来る。
  5. ロシアに入国する際、係官はコンピューターの端末にビザに記載された TELEX 番号を入力する。画面に表示される情報と、ビザ記載内容が一致する事によりそのビザが偽造された物では無い事を確認の上で入国スタンプが押される。
  6. ロシア入国後、72時間以内にビザ登録を行う。 ビザ登録は、 IRO Travel を利用した場合は、モスクワの TGH 到着時に、 受付でスタンプを押し、 OVIR に電話で連絡する事ですぐに完了する。
これで判るように、今や偽造したバウチャーでビザを申請するのは無理なので、 FAX 送信されたバウチャーによる申請を認めてくれても良さそうな気もします。現に、北京やエジンバラの領事館は FAX 送信されたバウチャーによる申請を認めているらしいという、旅行者からの情報もあります。 もっとも、日本の領事館は、偽造バウチャーによる申請をなお一層困難にするために、原本しか認めません。 在日の領事館が、そうする事が有益だと判断している以上、 仕方がありません。

もっとも、あなたもエジンバラの領事館でビザを取る事は可能です。 ただし、「エジンバラの領事館では FAX 送付のバウチャーでビザ申請ができる」という情報だけで、 他の不明な点は自分で調べてビザを取るだけの根性が無ければ無理でしょうし、 私も麻布の領事館でビザを取ったので、 「私の代わりに手を尽くして調査してエジンバラの領事館で取る方法を教えてくれ」的なメールを送るような人であれば、 どうせ無理だと思いますので、返事は出しません。

ビザ登録

ビジネスビザのインビテーションを旅行者に「売る」会社はロシアには沢山ありますが、 大抵ビザ登録まではしてくれません。 しかも、ビザ登録はバウチャーを発行した所しか手続きが出来ないので、 ロシアに来たはいいが、ビザ登録が出来ないという事態になりがちです。 要するに、ビジネスビザのインビテーションを旅行者に売る事なら喜んでするが、 アフターケアはしない(出来ない)所が多いようです。
ロシアで会った旅行者に聞く限りでは、登録の仕方とか、 登録が必要だという事からして知らないみたいです。 「え、そんなの必要なの? なんで?」といった感じです。 もっとも、日本人でも、 外国人が日本に入国する際はどんな手続きが必要かを正確に知っている人は滅多に居ません。 欧米人が日本に観光で入国するのはさほど困難ではありませんが、 東南アジアの人が日本に観光ビザを得て入国するのはロシアのビザを取る以上に大変だという事は、 大抵の日本人は知りません。 日本人の身元引受け人が必要で、招待状を書いて、勤務先の上司がそれを確認して署名し、 それを大使館に出して、やっと観光ビザが取れるみたいです。 まあ、ジャパゆきさんと日本人男性の間に生まれた子供が、 男性が認知しているにも関わらず、観光では訪日できず、 文化交流という目的でやっと父親の居る日本に会いに行けたぐらいですから。

その場合、ロシアの法律に違反しているので、 出国の時に「罰金」を取られる可能性があります。 金額は、旅行者の身なりで決まるようです。 会社から来ている出張ビジネスマン風だと、会社の費用で払えますので、 非常に高額で、 貧乏旅行者風だと「払えそうな金額」になります。 ただし、払わないぞなどと言うと「逮捕する」とか脅されるでしょう。 もちろん、その罰金はロシアの国庫に入るのではなく、 係官のポケットに入るのでしょう。

別に、私はどうしろとは言いませんが、 インビテーションを発行する会社と、 ビザ登録をしてくれるかどうかをきちんと確認した上で、 インビテーションを得るほうが無難ではないかと思います。 もし「罰金千ドル払え。さもなくば、逮捕する!」と言われたら、 ピンチではないかと思います。

ビザ登録をしておけば、そう言われる口実を与えない事になります。

ビジネスビザ

大抵の人は観光ビザで十分だと思いますが、 ロシア旅行を極めたい人は、ビジネスビザの方が有利です。理由は ビジネスビザの招聘状は、 IRO Travel でも扱っています。 他の旅行会社もビジネスビザの招聘状を売りますが、 前述した通りで、善し悪しまでは判りません。
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