近年 「聞き流すだけで英語が話せる」と謳う教材の宣伝が盛んになされ、それを真に受ける方が増えましたが、
英語をやるなら死に物狂いで勉強してください。一番、必要なのは、お金や教材ではありません。努力と根性です。犠牲を払ってでも英語ができるようになりたいという覚悟も必要です。(犠牲になるのは、時間です) なお、くだんの教材は極めて高額だという事を指摘しておきますが、高額英語教材は大昔からあるので「何を今更」な感もありますが、英語力はお金で買えるような甘いものではありません。
菊池健彦さんという方が記した『イングリッシュ・モンスターの最強英語術』(ISBN 978-4087860016) を見ると、偶然かはたまた必然か、私の勉強法と似た方法で、しかし私より遥かに努力し卓越した成績を収めています。図書館などにも良く蔵書されていますので、是非ごらんになる事をお勧めします。
現在は二ヶ国語放送も増え、またインターネットとPCまたはタブレットがあれば、一日中、生の英語に触れる事ができますし、Skype 等で低価格で会話の訓練をする事もできます。活用しない手はないです。
このように、「英語が苦手なら、良い教育の機会が得られなくなる」と言っても過言ではありません。
小学校の低学年であれば、まずは NHK のプレキソ英語を録画して、繰り返しお子さんに見てもらって英語に親しんでもらうのはいかがでしょか。
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県教育委員会によりますと、和歌山県は英検=実用英語技能検定で準1級程度の英語力を持つ教員の割合が全国平均を大きく下回り、教員のレベルアップが課題となっています。今でも英語教師は準一級も持ってなくてなれるのか…だったら私を英語教師に採用した方がマシじゃない? だって、英語ができないという事が証明済みの人間を英語教師にしたって生徒が英語ができるわけがない。
ありがちな内容ですが、私の英語の勉強法を紹介します。 ところで、目を閉じて、今アメリカで生活している所を想像してください。 おそらく、TVやラジオからは英語が流れているでしょう。 部屋にある本や雑誌も英語です。 こういった環境であれば、英語の上達も早いに違いありません。
かつては国内で24時間、 生の英語が聞けるメディアと言えばFEN(現在のAFN)しかありませんでした。 それで、私はもっぱらAFNを聞いて英語を学びました。 しかし、今では技術の進歩により、 衛星経由で英語のTVやラジオを視聴する事が可能となりました。 また、 短波放送もPLLシンセサイザー方式のものは待ち受け受信が可能で撰局しやすく、 受信周波数の変動も無く、適当なアンテナを張れば良好に受信出来ます。
投資費用/効果を考える必要もあるかと思いますが、 英語のために多少の投資はいとわないというのであれば、良いと思われる順に
ちなみに私は「英語は日本で学べる。 アメリカなどに行く必要は無い」という考えは持っていません; 反面、全然英語が出来ない人が「渡米すれば何とかなる」という考えにも賛成しません。 「日本でも狂った様に英語を勉強すれば、結構いい線まで英語は身に付く。 渡米してさらに英語を学べば、より良い結果が出る」という考えをしています。
私の学生時代は英語の先生は英語が喋れないのが普通でした。 (例外は2年次に担当していただいた仁礼子先生だけです) ですが、私は「本当に英語ができるようになりたかった」ので、 学校の英語とは違う英語の勉強をやったのです。 ちなみに、中学1年の時の先生は、あまりにも能力が低く、 授業もいい加減だったので、 「こんな先生じゃ、英語が苦手になってしまう!」という危機感を持って、それで、 学校の授業を当てにしない英語の勉強法を身につけるしかなかったのです。
塾に通っていなかったクラスメートは、 学校でまともな英語を教わる機会を失ったので、2年で既に「英語は悲惨」でした。 ちなみにその先生はPTAからクレームが来て翌年は転任しました
そういえば、高校の先生もあんまり良くなかったです。 私は2年で2級を取っていましたが、先生も2級で、 間違いを教える事が多かった(発音記号のロングiはショートiを長く発音した物だと教えたのにはあきれてしまった)ので、 「2級が2級に教えるのか!」という考えが心にありましたね。 今、考えてみると、あまりいい生徒じゃなかったと反省しています。
最近の学校の先生は英語が話せるのだろうかと思って現役高校生に聞きましたが、 「1人だけ話せる」という答えでした。あまり状況は変わっていないようです。 ですが、皆さんの学校の状況はそれとは違う可能性もあるので、 「学校の英語は勉強するな」とは言えません。 もっとも、個人的には「実際に英語を喋ったり、 ネイティブの英語を聞きとれない先生の教える英語は、変な英語だろう」とは思います。 正しい英語の知識はあるが、喋ることはできないというのはおかしいですから。
ただ、いずれにせよ、今ではラジオやTVでさまざまな英語の講座があり、 英語の雑誌や映画やドラマを存分に利用できるのですから、 自分から英語を学ぼうとしないから英語ができるようにならないという結果を、 教師や学校における英語教育に責任を求める事はできないでしょう。
さて、英語は「知らない」わけではないのです。読めば多少は判るでしょう。 ですから、知っている英語を聞いて判る回路を頭に作ればいいのです。 ところで1日に英語を何時間聞いていますか? コンピューターにしろ野球にしろ勉強にしろ、 うまい人は「全然練習しない」とか「やっても1時間」という答えは帰ってきません。 英語も同じです。1時間の人は1時間の上達にとどまるのです。
生のヒアリングでは、速度的に聞いて英語のまま直接理解しないと間に合いません。 その訓練が必要です。 速度を手加減した教材も初歩の段階ではそれなりに有用ですが、 これをいくら聞いても英語のまま理解する助けにはなりません。
英語が「勉強」であるうちは続けるのには努力が必要です。 ですから日本語でTVや雑誌を楽しむように「英語を楽しむ、生活の一部にする」を考えることにより英語力のUPが計れると思います。
AFNはラジオつければ向こうが24時間流してきますから、タダですね、、 AFNの内容も、音楽有り、ニュース/解説あり、スピードも様々ですから、 楽しめる番組を選ぶ事が出来ます。 タイマー付きのラジカセと120分テープがあれば番組を選ぶ事もできます。 ランニングコストは非常に低いと思います。
AFNでは正解がわからないからいやだという人は、 NHKの英会話番組を利用すれば良いでしょう。 これはテキストも安く、聞くとためになります。 録音すれば繰り返して聞く事ができます。
そうするうちに英語で考える回路が頭の中にでき、 英語が上達するうちレベルが上がって、ある日突破口が開け、 英語で直接理解出来るようになり、自然の速度について行けるようになります。
ですからNHKとAFNとTVの副音声の、 より本格的には衛星放送のCNN等でほぼ一日中英語に浸る事が出来ます。 これにより、アメリカに住んでいるも同然の環境に自分を置く事が出来ます。 これを当分続けることにより、英語力のUPを計るのです。
Would it be all right if I take a picture of you? は 丁寧な質問 それ いい もし 私 写真を撮る あなた、で理解します。
高校生の頃の私はポップスが好きでアメリカントップ40という4時間の番組を良く聞いていました。 当時アメリカと日本では流行に一月程も差があり、 クラスで自分だけが新曲を知っているのでちょっぴり得意でした。 そのうち、曲と曲のあいだにアナウンスされる歌手名、 今週の順位が判る様になっていき、 この歌はこの歌手のはじめてのナンバー1ヒットだとか、 このグループはいま何をしているなどの内容が少しずつ聞き取れる様になりました。 私の場合は興味がある所から始めたわけです。 それからはドラマ・スポーツ・ニュース、何でも選り好みせず聞きました。 英語が聞いて理解出来ると英語が好きになってきます。
AFNは早くありません。 NHKのラジオのアナウンサー同様ゆっくり、 はっきり発音しています。TVの2か国語放送を聞くとそう思うでしょう。
早く成果を出したい人に − 日本語を禁止する
英語の上達よりも日本語の能力が落ちる方が先に来ます。 しかしここがこらえ所です。乗り越えて下さい。 我慢しているうちに英語が操れるようになってきます。 英語を聞くと気分が落ち着く様になればレベルが1つ上がった事になります。
レベル3までやると周囲からかなり異常と見られるかもしれません。 しかし、そんな事を恐れていては英語は上達しません。
英語で考えるのは、慣れると2時間ぐらいずっと考えられる。 例えば次のような事を想像し、頭の中で練習して下さい。
/外人とはなす/英語の先生と話す/セサミストリートの登場人物になったつもりになる/友達と英語で話す/など。 自分の興味の有る事は考えやすいです。 これで日本に居ながら英語で暮らす環境が得られました。 これをどの位、続けたら効果がでるのでしょう? 英語が上手な人に理由を聞くとアメリカの学校に数年留学したという返事が返って来ます。
結論:英語が話せる様になるには英語で暮らす環境に自分を置いて2〜3年はかか る。ちょっとだけ勉強したのではちょっとしか上達しない。
以上ですが、私は決して英会話学校否定論者ではありません。 活用して下さって構わないと思います。 ただ単に、 私の周囲に何年も英会話学校に通っているが英語があまりできるようにならないという人が何人かいて、その人に話しを聞くと、 週に1〜2度、1〜2時間を英会話学校で勉強する以外には自分では勉強していないという人が多いんですね。 私は、それだけでは、勉強時間がぜんぜん不足していると言っているに過ぎません。 ですから、 英会話学校に通っただけで、英語を勉強したつもりになっているなら、 それは間違いです。
英会話学校に通い、さらに家でも英語漬けの生活を送るというなら大賛成です。 授業では「私はこの時間にお金を払っているんだ。必ず元を取って帰るぞ!」 という意気込みを持って下さい。 不思議な事に、他の生徒さんは遠慮がちな人が多いようですので、 これ幸いとばかり何度も手を挙げ、1人で先生と話しまくってください。 「譲り合いの精神」は不要です。 (もっとも、そのうち先生から「あなたはもう散々話したでしょう?」と言われ、 他の生徒を当てようとしますが)
ただし発音は文法より大事です。発音が悪いと英語と認識してもらえません。
conscious level での理解と subconscious level での理解
conscious level での理解.......大人が外国語を学ぶ時は、 母国語の助けや文法の規則を利用して効率的に学ぶ事ができます。
subconsciouslevel での理解... 幼児が言葉を習うやり方です。 ひたすら聞いて、憶えて、理屈抜きで低いレベルで理解します。 私は語学を覚えるには大抵の英会話学校の方針とは異なり conscious level だけでなく subconscious level で理解する事が大人であっても可能であり、 かつ必要だと考えています。なぜなら
そうでしょうか? 右脳と左脳は形の上では対称に見えます。 どうして差が出るのでしょうか?
私は右脳と左脳は対等であると考えています。 確かに、多くの人は言語機能は左脳に集中しています。 しかしそれは右脳がサボっているのではなく、 パターン認識などの別の仕事をしているだけです。 言語を操るというのは人間を能力をもってしても脳の左側のほとんどをそのために使わなければならないほど高度な機能です。 ですから、左脳が優秀なのではなしに、左脳は言語にかかり切りになっている、 と考えて下さい。
ではなぜ言語機能は左に集中しているのでしょうか? それは分かれていると左脳と右脳の間でやりとりしなければならない情報が多くなるので片方に集中していたほうが都合がいいという訳です。
世の中に左効きの人が居るように、 言語にも右脳効きの人が(左効きの人ほどは多くありませんが)居ます。 両手効きの様に、両脳効きの人さえいます。 ところでどうやって「右脳効きだ」などと判るのでしょう? それは、実験者の頚動脈に麻酔を注射して脳の半分だけを眠らせる事によって、 区別する事が出来るのです。
私はこれを人間に備わった機能だと考えています。 第2次性徴期を迎えるという事は、親になることが可能になった訳です。 母国語を忘れてしまったのでは子に言葉を教えられない事になります。 それで、言語が固定化するのです。
それでは、頑張って。